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世界と異世界のわたし

わたしの日常とか非日常とか。 世界と異世界 http://www.sis.saloon.jp/

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こんにちは。

ご無沙汰しておりました。
最近は急にあたたかくなったり、また寒くなったり、世界の気まぐれに振り回されたりもしていますが、お蔭さまで元気にしています。
ちょっと気になることをネットで見かけて、久々に、思ったことをここで書いてみることにしました。

ある物語の作者さんが、既に完結した作品について、こうするべきだったと後悔しているというようなことを言ったんだって。
それを聞いて読者の間で賛否両論あがっているんだって。
その後悔しているところと言うのは、登場人物の結婚相手について、本当はこっちの彼がこの彼女と結ばれるべきだった、みたいなことなんだって。
話題になっているようなので伏せるまでもないかも知れないけれど、この呟きを見に来て下さる数少ない大切な方の中にもしご存じない方がいらして、そんなの知りたくなかったと悲しい思いをさせてしまったら嫌なので、念のため具体名は伏せておきます。

わたしは今、異界を渡る物語の第二章第五話辺りを書いているところです。
そうと言っても進みは微々たるものです。
その理由のひとつに、書き直しが非常に多いというのがあります。
「あれ?この子が此処でこうしていた時、このひとは何をしていたんだろう?」「ん?これはこういう経緯だと思っていたけれど、じゃあこの件が彼の耳に入ったのはどの時?」などと自分でよくわからなくなってしまったり、もしくは「ここで彼がこうしたに違いない。それなら話が繋がる、きっとそうだ」と思ってそれで辻褄が合ったのに、あとになって「駄目だ、彼ならやっぱりああはしない。こんな時彼はもっとこうするはずだ」と気付いてしまって随分大きく書き直しになったりするのです。
わたしはそうやって何度も何度も考えて、考え直して、寝かせて、また考えないと、自信を持つことが出来ません。
良いものが書けたとか作品としての優劣とかではなくて、この物語はこれで間違っていない、嘘ではないと自分で信じていられる、自信、です。
登場人物たちが幸福になるか不幸になるかというのとは別のところで、登場人物たちにとってそれが現実であるようにしたいのです。
例えば、この「わたし」が物語に登場するとして、言いたくもないことを言わされ、自分の意思でなら絶対にするはずのないことをさせられて、読み手にそれをわたしの人格だと思われたくないのと同じことです。

もし、件の作者さんが筋書きについて後悔を明言しているのだとしたら、作者さんの中ではその物語はきっと間違いだったのでしょう。
結末そのものが良いか悪いかとは別の話です。
現実にも、思い通りにならないことは沢山あって、こうなれば一番素晴らしかったのにと思う結果にはならないことの方が多いです。
ひとつも後悔しない人生なんてないはずです。
だから最善の結果かどうか、幸福になるかどうかが単純な論点ではないと思います。
読者の立場から言っても、書かれた物語を読んでこれが一番いい結末だと思う人もいれば、どうしてこうならないんだろうと悲しんだり憤ったりする人もいるはずで、そういう意味では間違いなんてものはなく、発表されたものだけがただただ事実であるというだけです。
問題はそれが登場人物たちの現実と合致しているかどうかだと思います。
最善の結末ではないけれど、この人物ならこういう行動を選び取る、間違いないと、そう思えるなら物語として間違っていないはずです。
そして書き手がどう思っていても発表しちゃったらそれが事実なのです。
いったん自分の口から出てしまった言葉はもう戻せないのと同じことです。
嘘でも本当でも、思ってもいないことを言ったのでも、なかったことには出来ません。
「彼と彼女が結婚すればよかったのに」と「彼と彼女を結婚させるべきだった」は全く違いますが、作者さんは後者をおっしゃったのですよね。
だとしたら少なくとも作者さんの中でやっぱり物語は間違いで、登場人物たちにとって現実的でなかったのでしょう。
それでもその間違いはもう事実になってしまった。
作者さんも、登場人物も、読者さん方も、みんながなんだかいたたまれないです。

幸いと言いましょうか、わたしは趣味だけで好きなようにやっているから、早く書けと急かす人もいなければ、法的に取らなければならない責任もなく、金銭などで損害を被る関係者もいません。
だから他人に左右されることがありません。
待っていてくださる方からメッセージを頂いたりすることはあり、その方にはとても感謝していますし、その方のために少しでも早く書きたいという気持ちはもちろんあります。
でも、その方が好きだと言ってくださった世界や彼女らを大切にしたいから、余計に時間をかける結果になってしまいますが、有難いことにそれでも待っていると言って頂ける、幸せ者です。

例の作者さんが、どういう事情でこう思う結果になり、さらにはそれを公言したのか、本当のところはわかりません。
間違いだったなんて思っていても口に出さずに仕舞っておいてくれという意見も多い様子で、確かになあと思いますけれど、もしかしたら、発表することにこそ意味のあるような、こちら側からはわからない何かがあったのかも知れません。
何かこう、理不尽な、しがらみだったり軋轢のようなものとか。
わたしはその作品について名前や大まかな内容はなんとなく知っているけれど、ちゃんと読んだことがなく特別な深い思い入れを持っていないので、客観的とまで言えるかはさておき少なくとも比較的冷静にしていられるということもあり、作者さんの発言そのものについて突っ込んで意見を言うつもりはありません。
ただ、できればわたしは後でそのように言う状況にはならないようにしたいし、自分次第でならなくて済む環境があるので良かったなと思うのと同時に、万が一後悔する結果になったとして責任があるとすればすべて自分なんだから頑張らなきゃいけないなと改めて思いました。

なお、作者さんはとあるインビューでその発言をなさったそうですが、わたしはインタビューでこういう発言があったという内容の記事を読んだだけで、元の発言内容を見たわけではありません。
発言、ニュース記事、翻訳、自分の解釈と幾重にもフィルターをかけられている話題なので、興味を持った方、心当たりのあった方、是非ご自分でもう一度調べて頂ければと思います。
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